筋トレをするのにも、効果が高くなるタイミングが存在する。
そのタイミングの一つがお風呂上り……ではなくお風呂の前。
お風呂前の運動は、筋トレだけでなくダイエットにも効果的だったりする。
今回は、そんなお風呂後の筋トレ効果についてお伝えする。
お風呂上りよりも前の方が筋トレ効果が高い理由
筋トレの効果は、お風呂に入る前の方が効果が高い。
正確には効果が高いというよりも、お風呂上りの筋トレは効果が下がると言った方がいいかもしれない。
筋肉には、一度壊されてから修復されるとより強くなる性質がある。
でもお風呂上がりだと筋肉が柔らかくなるので、筋繊維を壊し辛くなってしまう。
このためお風呂上りは、筋トレの効果が低下することになる。
お風呂前の運動は疲労を回復させやすい
運動をすると血流が良くなるのは有名な話。
この血流の良くなった状態は、お風呂に入ると長く続くとされている。
血流が良くなると、栄養や酸素が体に効率よく運ばれるようになる。
だからお風呂前に運動を行えば、疲労をお風呂に入っている最中に効率的に回復させられるということになる。
お風呂前の運動はダイエット効果も高い
ダイエットに効果的だとされる有酸素運動。
名前の通り、有酸素運動のダイエット効果は酸素が効率的に供給されてこそ。
有酸素運動を行うことで、脂肪を燃焼させるために必要な酸素が効率よく体の隅々に届くようになる。
もしも有酸素運動を行ってからお風呂に入ると、血流が良くなり酸素の循環が良くなるので有酸素運動の効果が長続きするとされている。
お風呂上りに筋トレをするデメリット
筋トレはお風呂前に行う方が良い。
理由は先に述べた通り、お風呂前の筋トレは効率が悪いから。
でも、それ以外にもお風呂上りに運動をすることにはいくつかのデメリットが存在する。
- 睡眠の質が下がる
- 疲れが残りやすい
睡眠の質が下がる
お風呂上りの運動は、睡眠の質を低下させる。
その原因は、筋肉の緊張と交感神経が活発になるのが原因。
筋肉の緊張による睡眠の質の低下
まずは筋肉の緊張について。
筋トレは、筋肉を緊張させて負荷をかけることになる。
このためお風呂でせっかく緩んだ筋肉が、お風呂上がりの筋トレによって緊張してしまうことになる。
とうぜん筋肉が緊張したままでは睡眠の質が低下してしまう。
交感神経が活発になる事による睡眠の質の低下
お風呂に入ると、リラックスした状態と深く関わる副交感神経が優位となる。
とうぜん副交感神経が優位であれば、リラックスしたままベッドで寝られるので睡眠の質が高まる。
でもお風呂上りに運動をしてしまうと、緊張状態に深く関わる交感神経が優位となってしまう。
このためベッドに入っても体が緊張したままという状態になるので睡眠の質が低下することになる。
疲れが残りやすい
お風呂に入ることで血流がよくなり、筋肉に必要な酸素などが効率よく巡るようになる。
さらに体内の疲労物質などの排出も促される。
でもお風呂上りに筋トレを行うと、せっかく排出を促された疲労物質が再び生じてしまう。
この新たに発生した疲労物質などは、体に留まって翌日の疲れの原因になる事も多い。
理想のお風呂前の筋トレのタイミング
お風呂に入ると、筋肉の成長を助ける成長ホルモンが多く分泌される。
さらにお風呂へは眠る前の2時間前に入ると、睡眠の質を高められるとされている。
これらの点を考えると、眠る時間帯から逆算をして筋トレを行うタイミングを考えると良いのが分かる。
でも一つ中して欲しい点がある。
それは筋トレを行った直後にお風呂に入らないこと。
なぜ筋トレ直後のお風呂がいけないのか?
運動直後にお風呂に入ると疲労の回復が遅れたり、心臓に負担が掛かったりする。
だから30分ほどの休憩時間を設けた方がいいとされている。
よって、お風呂前に筋トレをした場合、以下のような感じにした方がいい。
筋トレ
↓
30分の休憩
↓
お風呂
もちろんハードなトレーニングでない場合は、休憩時間を短くしてもいい。
お風呂上りにおススメの運動
筋トレは、お風呂に入る前に行うのが基本。
でも全ての運動がお風呂の前でないといけないのかというとそうではない。
例えばストレッチは、筋肉を緊張させる筋トレとは違う点として筋肉の緊張をほぐす効果がある点を挙げられる。
また、お風呂で筋肉や筋膜が柔らかくなっているので、通常時よりも体が伸びやすくなっている。
よってストレッチを通常時よりも行いやすくなっているし、より高い効果も期待できる。
お風呂上がりのストレッチの注意点
お風呂上りはストレッチを行うのに向いているタイミング。
でもシャワーだけだと体を芯から温めるのが難しいため、湯舟にしっかりと浸かった方が良い点には注意をしよう。
この湯船に浸かるというのは、体を芯から温めること以外の利点もある。
それは浮力によって筋肉への負荷が減じられることで、筋肉の緊張が解けるというもの。
筋肉の緊張が解けると、筋肉がリラックスするため体を動かしやすくなる。
とうぜん体を動かしやすくなると、ストレッチを行うのも楽になるのでより良い効果を期待できる。
ストレッチの注意点
ストレッチは、消費カロリーがとても低い。
だいたい30分で40~50calほどの消費量。
よってダイエットの効果をストレッチに求めることは出来ない点には注意をしよう。
お風呂前に筋トレをするのならついでに……
お風呂前に筋トレをするのなら、湯船に浸かるとメリットが大きい。
なぜなら湯船に浸かると、浮力で体重が軽くなり筋肉がリラックスできるから。
リラックスした状態であれば、とうぜん筋トレで疲れた筋肉が癒されやすくなる。
湯船に浸かるだけでも良い影響があるけど、温冷交代浴をすれば更に疲労回復効果が上がるとされている。
温冷交代浴とは?
温冷交代浴とは、温かいお風呂(40℃以下のお湯)と冷たい風呂(30℃ほどの水)とに交互に入るという方法。
正確には、普通のお風呂に3分入る→水のシャワーを30秒ほど浴びる→普通のお風呂に入る……と、いう流れを何度も繰り返すことになる。
お湯と水のお風呂に交互に入ると、疲労回復やデトックスを促される。
これは温かいお風呂に入ると血管が広がる→水のシャワーで血管が収縮する→お風呂に入ると再び血管が広がると、なんども繰り返されるから。
血管が広がったり収縮するというのが繰り返されると、血管がポンプの働きをすることになる。
結果、ポンプの働きで血流が良くなることになる。
他にも温冷交代浴の方法はあるので、ネットなんかでアナタの体質に合ったものを探しても良いかもしれない。
お風呂に入る効果は?
お風呂に入る(湯船に浸かる)のは、運動関連以外のメリットもある。
- 温熱作用
○お風呂の温度により効果が違う
→2℃~44℃
→交感神経が優位になる
→目を覚ましたい朝などに有効
○37℃~40℃
→副交感神経が優位になる
→これから眠るというタイミングに有効 - 水圧作用
○体全体に水圧がかかることの効果
→末梢血管にまで作用し血流が良くなる - 浮力作用
○湯船に浸かると体が浮力で軽くなる効果
→筋肉や関節が重力の負荷から解放される
おわりに
今回は、筋トレを行うのならお風呂の前後のどちらが良いのかについてお伝えした。
その答えは、基本的にはお風呂前が良い。
ただし、筋トレを行った後は30分ほどの休憩を取ってからお風呂に入るようにした方が良い点には注意をしよう。
心臓に負担が掛かるなどのデメリットがあるからね。
筋トレ→30分の休憩→お風呂という流れを意識するようにしよう。