アナタがビール好きであれば、オクトーバーフェストという言葉を聞いたことがあるかもしれない。
オクトーバーフェストとは、ドイツ・ミュンヘンで毎年9月下旬から10月初旬まで開催される、世界最大のビール祭り。
約2週間にわたって、ビールやドイツ料理、音楽やダンスなどを楽しむことができる。
この記事では、そんなオクトーバーフェストの由来や歴史、楽しみ方や注意点などを詳しくお伝えしていこうと思う。
オクトーバーフェストに参加する予定がある方や、ドイツ文化に興味がある方はぜひ読んでみてほしい。
オクトーバーフェストの由来は王家の結婚式
オクトーバーフェストは1810年に始まった。
当時のバイエルン王国の皇太子ルートウィヒ(後のルートヴィヒ1世)と皇太妃テレーゼの結婚式を祝うために、領民にビールが振る舞われたことがきっかけ 。
結婚式の翌日には競馬会が開かれ、その後も祝賀行事が続いた。
その中で最も人気だったのがビール祭り。
このお祭りは恒例行事となり、ビールや農作物への感謝祭として根付いた 。
オクトーバーフェストは9月から始まる
オクトーバー(10月)という名前がついている。
でも実際はオクトーバーフェストは9月から始まる。
これは気候や日照時間などの理由から、徐々に期間が前倒しになったため。
現在では毎年9月中旬頃から10月最初の週末まで、約2週間にわたって開催されるイベントとなっている。
ただし、戦争や伝染病などで中止された年もある。
近年であれば、2020年と2021年は新型コロナウイルスの影響で開催が見送られた 。
オクトーバーフェストは世界に広がった
オクトーバーフェストはドイツだけでなく、世界各地で開催されるようになった。
では日本はどうかというと、日本版のオクトーバーフェストがスタートしたのは2000年代。
日本のオクトーバーフェストは、春や夏に開催されることも多い。
場所も大きな都市を中心に日本各地で行われている。
ドイツのビールや料理を味わうことができるが、本場とは異なる点もある。
その子となる点については、後ほど詳しく説明させていただく。
オクトーバーフェストの参加方法や注意点
オクトーバーフェストは世界最大のビール祭りであり、毎年約600万人もの人々が訪れる。
そのため、テント内でビールを飲むには事前予約や早めの入場が必要である。
また、日曜日や祝日は家族連れで賑わうため、夜は子連れでテントを利用することはできない。
オクトーバーフェストの開催期間や場所、テントの種類や営業時間なども事前に確認しておくびが良い。
オクトーバーフェストには、14の大テントと20の小テントが設置される。
大テントはそれぞれに特徴があり、ビールの銘柄や料理の種類、音楽のジャンルなどが異なる。
小テントはより落ち着いた雰囲気で、ワインやシャンパンなども提供される。
テント内では、テーブル席に座ってビールや料理を注文することができる。
しかし、テーブル席は非常に混雑しており、空席を見つけるのは困難である。特に週末や夜はほぼ満席となる 。
テーブル席を確保する方法は2つある 。
一つは事前予約。
各テントの公式サイトから予約申し込みをすることができるが、数ヶ月前から予約が始まり、すぐに埋まってしまうこと場合も多い。
また予約には最低人数や最低消費額などの条件があることも多い 。
もう一つは早めに入場すること。
オクトーバーフェストの開場時間は平日が10時から23時まで、土日祝日が9時から23時30分までである 。
ただ、開場時間よりも前から並ぶことができるが、入場制限がかかることもあるため、注意が必要である 。
オクトーバーフェストの楽しみ方
オクトーバーフェストには、日本のお祭りのように決まった行事はない。
主に屋外の広い会場が使われ、ビールの店やドイツの伝統料理の店がいくつも出店されている。
参加者は思い思いにビールや料理を味わう。
ドイツビールは約5000種類もあるといわれ、伝統料理もソーセージ、プレッツェル、ザワークラウトなどをはじめ、さまざまである 。
本場ミュンヘンのオクトーバーフェストには世界中から人が集まり、朝から晩までビールが飲まれている。
最も盛り上がる夜はもはや座る場所もないほどだといわれている 。
会場に設えられたステージでは、伝統音楽やそれに合わせた踊りなどのパフォーマンスが繰り広げられる。
中でも乾杯の歌「Ein Prosit」(アイン・プロージット)は何度も演奏され、その度にドイツ語で乾杯の音頭が響き渡る 。この歌は以下のような歌詞である 。
ドイツ語版↓
Ein Prosit, ein Prosit Der Gemütlichkeit Ein Prosit, ein Prosit Der Gemütlichkeit
Oans, zwoa, drei, g’suffa!
日本語版↓
乾杯、乾杯 心地よさに 乾杯、乾杯 心地よさに
一、二、三、飲め!
この歌に合わせて、参加者はグラスを掲げて乾杯し、最後に一気に飲み干す。
これを何度も繰り返すことで、会場は一体感に満ちる 。
ちなみに、ドイツビールのグラスやジョッキは飲み口が薄く、日本式の乾杯では器が割れかねない。
だから乾杯をするときには、器の底の方をぶつけ合うドイツ式でいこう 。
店のスタッフをはじめ、伝統衣装を身につける人もたくさんいる。
これらの衣装は、以下のような名前で呼ばれている。
- ディアンドル
〇女性の編み上げた胸元が特徴的なエプロンドレス - レーダーホーゼン
〇男性がシャツに合わせて着る肩紐付きのハーフパンツ
ドイツ文化のおすすめスポットや体験
最後に、ドイツ文化の豆知識を。
もしもドイツのオクトーバーフェストに言った場合は、ドイツにある様々な文化や歴史を感じられるスポットや体験を楽しむのも良いかもしれない。
例えば
- 世界遺産に登録されている美しい建築物や街並みを見ることができるケルン大聖堂やローテンブルク
- 東西ドイツの歴史を知ることができるベルリンの壁(イーストサイドギャラリー)
- ドイツの伝統的な音楽やダンスを楽しむことができるミュンヘンのマリエン広場など
ケルン大聖堂
ケルン大聖堂はドイツ最大の教会であり、高さ157メートルの2本の尖塔が特徴 。
中世から建設が始まり、600年以上かけて完成した壮大な建造物である 。
内部には多くの芸術品や宝物が展示されており、中でも三王の遺骨を納めた金色の棺「三王祭壇」は見逃せない 。
ローテンブルク
ローテンブルクはバイエルン州にある中世の街並みが残る小さな町 。
城壁や塔門、木組みの家々や教会などが美しく保存されており、まるで絵本の中に入ったような感覚になれる 。
特にクリスマスシーズンには雪景色とライトアップが幻想的 。
ベルリンの壁
ベルリンの壁は1961年から1989年まで存在した東西ドイツを分断した壁 。
壁の一部が残されており、イーストサイドギャラリーと呼ばれる区間では、多くのアーティストが壁に絵やメッセージを描いている 。
歴史的な出来事や人々の思いを感じることができる 。
ミュンヘンのマリエン広場
ミュンヘンのマリエン広場は市庁舎や教会などが立ち並ぶ中心地 。
市庁舎の時計塔には「グロックエンシュピール」と呼ばれる人形劇があり、毎日11時、12時、17時に演じられる 。
人形たちは歴史的な出来事や伝説を表現し、音楽や踊りを披露する 。
観光客や地元の人々が見物に集まる 。
ドイツの食文化や習慣について
ドイツでは、温かい食事は一日一回しかとらないという伝統がある 。
そのため、朝はパンやシリアルなどの冷たい食事で済ませ、昼は肉料理などの温かい食事をとり、夜はサンドイッチなどの冷たい食事で済ませることが多い 。
また、誕生日パーティーは誕生日を迎える本人が主催し、費用も全額負担することが一般的である。
その代わりに、ゲストからプレゼントをもらうことができる。
まとめ
オクトーバーフェストはドイツ・ミュンヘンで毎年開催される世界最大のビール祭りである。
1810年にバイエルン王家の結婚式を祝って始まったお祭りで、現在では世界各地で開催されている。
オクトーバーフェストでは、ビールやドイツ料理、音楽やダンスなどを楽しむことができる。
日本でもオクトーバーフェストが行われているけど、本場とは異なる点も多い。
オクトーバーフェストに参加する予定がある方や、ドイツ文化に興味がある方は、この記事で紹介した情報を参考にしてほしい。
オクトーバーフェストで素敵な時間を過ごしてほしい。
プロースト!(乾杯!)🍻