CDがコンポやラジカセで再生できないと、壊れたんじゃないかと少し不安になるもの。
でも故障ではなく、少しのメンテナンスを行うだけで回復することも多いのが再生できないときのトラブルの特徴。
今回は、そんなCDがコンポやラジカセで再生できないときの原因と対策についてお伝えする。
CDがコンポやラジカセで再生できない主な状況
CDがコンポやラジカセで再生できな場合の原因として、もっとも多いのがCDのデータを読み取るためのレンズにホコリなどの汚れがついている状況。
プレーヤーがCDを認識しなかったり、認識しても再生しない場合はレンズの汚れを疑う必要がある。
またディスプレイがあるプレーヤーの場合、TOC(ディスクの目次に当たる情報)の読み込みに失敗した場合はCDに何もデータがない事を意味するNO DISKと表示される。TOCが読み込まれてCDのデータが表示されているのに再生ボタンを押しても再生されない場合もある。
このどちらもレンズが汚れているのが原因であることが多い。
あとCDプレーヤーの中で回るディスクが見える構造の場合も、中のディスクが回っていないときも大概はレンズの汚れが原因。
なお、この汚れが原因となるケースは頻繁に起こるトラブルとして知られている。
レンズの汚れについて
CDのデータを読み取るためのレンズ。
このレンズは、ピックアップレンズと呼ばれている。
ピックアップレンズは、ホコリが付着しやすいので定期的に汚れを取り除く必要がある。
このピックアップレンズのトラブルには、汚れも含めて以下の3つであることが多い。
- ピックアップレンズの汚れ
○汚れを取り除くだけで解決 - ピックアップ部分の寿命
○ピックアップ部分を交換して解決 - ピックアップのレーザー出力が不足
○ピックアップの出力を調整して解決
ピックアップレンズの汚れに関しては、汚れを取るだけで比較的簡単に解決する。
でも寿命と出力不足に関しては、プレーヤーの分解が必要となるので少し大変になる。
汚れ以外への対処に関しては、プレーヤーによって配線などの違いがあるので事前にある程度の情報を集めておくことがオススメ。
ピックアップレンズの汚れへの対処法
CDが聞けなくなる特に多い原因であるピックアップレンズの汚れ。
いくつかの対処方法が存在する。
まず日頃のメンテナンスで一番のおススメなのが、風を吹き付けてホコリを払う方法。カメラのブロアーを使うなどして行うことが多い。
この次に行われることが多いのが、無水アルコールなどを綿棒につけて汚れを取り除くという方法。風を使っても状況が変わらない場合に使われる。
風を送る方法について
カメラのブロアーなどで風を送る方法は、レンズに直接触れないのでアクシデントが少ない。
それにトレイを開けて、エアーでホコリを払うだけなので難易度も低い。
綿棒を使う方法について
綿棒を使う方法のコツは、絶対に優しくこするように心がけること。
レンズは簡単に傷ついてしまうので、絶対に強くはこすらないように気を付けよう。
この綿棒を使った方法は、ホコリだけでなくタバコのヤニなどを取るのにもつかわれる。
レンズの拭き方
レンズは優しく拭くのがコツ。
内側から外側へと、円を描くように優しく撫でる感じで拭くようにしよう。
だいたい2~3回拭くのが目安。
綿棒が変色するほど汚れていた場合、綿棒を変えて再度クリーニングする。
クリーニング液の使用について
綿棒に染み込ませる液体は、無水アルコールが一般的。
無水アルコールは主に薬局で購入可能。
でもカメラやメガネのレンズクリーナーを使う方もいる。
注意して頂きたいのが、こういったクリーナーの中には洗浄剤入りのものがある点。
洗浄剤がレンズ表面に残ってしまうとトラブルの原因になる。
だからレンズクリーナーは、しっかりと取り除くようにしたい。
ブラシ型について
綿棒のようにレンズに直接触れるクリーニングアイテムにブラシ型がある。
このブラシ型は乾式と湿式の2種類がある、
乾式は、定期的なメンテナンスに使う。ただしホコリがブラシについていると逆に汚れがレンズに付くことがあるので注意をしたい。
湿式は、汚れが酷いときに使う。だから湿式は綿棒の代わりに使うものであると考えよう。
CD型のレンズクリーナー
このブラシ型の一つにCD型のレンズクリーナーがある。
でもCD型のレンズクリーナーは手軽に使えるけど欠点もある。
CD型のレンズクリーナーは、プレーヤーの中で高速で回転することになる。
このため結構強い力をレンズに加えることになるので、長時間の使用は避けなければいけない。
ディスクの汚れについて
CDの再生は、わずかな汚れがあるだけでレーザー光に影響を与えてしまう。
その汚れがディスクに付着していると疑った場合、まずはディスクのホコリを取るためカメラのブロアーなどで風を送るようにしたい。
風であれば非接触なのでディスクに傷がつかない。
もしも風を送っても解決しない場合は、メガネ用のクロスみたいな細かい繊維の布を使って優しく拭くことになる。
このときディスクに傷をつけないように注意が必要。
優しくディスクの中央から外側に向けて拭いていくようにしよう。
しつこい汚れの場合
汚れがしつこい場合、優しく磨くだけでは汚れが取れない。
だから眼鏡用クリーナーなどを使って拭くようにしよう。
このときディスクを傷める可能性があるので、研磨剤を含むクリーナーは避ける必要がある。
またベンジン、シンナーなどの化学薬品やアルコールもディスクを傷める原因になるので使用は控える必要がある。
ディスクのキズの場合
ディスクに問題がある場合の再生されない原因で最も厄介なのがキズ。
汚れが見当たらないのに再生されない。または再生はできるけど音楽などの特定の部分を何度も繰り返す。このような場合はキズが原因であることが多い。
ディスクの傷については修復キットを使って対処するのが一般的。
でも傷がディスクの深い所にまで達している場合は修復は難しい。
ピックアップの異常について
CDのデータを読み取るためのピックアップという部品。
このピックアップに問題があって、CDを再生できなくなることもある。
ピックアップに問題がある場合、プレーヤーの分解が必要となることがほとんど。
だから個人での対処が少し大変になってしまう。
- 寿命
○ピックアップにも寿命がある
○ピックアップの交換が必要 - レーザー出力の低下
○ピックアップが劣化してしまった場合
○レーザー出力の調整で解決
ピックアップを交換する場合、分解が必要という点以外にも交換用のピックアップを用意するという関門がある。
古いCDプレーヤーだと、この交換用のピックアップの製造が終わっていることも。
そのような場合、代用品を探す必要が出てくる。
CD(ディスク)のトラブル
再生されない原因がプレーヤーにではなくディスクの方にある場合も多い。
ほかのディスクは再生されるのに、特定のディスクだけ再生されなかったり音飛びする場合、ほとんどディスク側の問題。
このディスクの問題で最も多いのが、プレーヤーと同様に汚れ。
その他のトラブル
CDが再生されない以外にもトラブルは色々と存在する。
最後に、そういった再生されない以外のトラブルの中でも代表的なものをお伝えする。
- 音飛び
○再生されない場合と原因が同じ場合が多い - 同じ部分を何度も繰り返す
○大きなごみがディスクやレンズに付着
○ピックアップを移動させるギアの問題
→グリスが硬化している場合が多い
○ピックアップを支えるバーの問題
→グリスが硬化している場合が多い - 音にノイズが混ざっている
○問題がある場所
ディスクとプレーヤーのどちらか
○ディスクに問題がある場合
→ディスクの汚れや傷が原因
○プレーヤーに問題がある場合
→ピックアップの汚れや出力低下 - ボリュームを調整するとガリガリと音が出る
○ボリューム調整部に汚れが溜まっている
おわりに
今回は、CDがコンポやラジカセで再生できない場合の対処法についてお伝えした。
CDがコンポやラジカセで再生できないのは、ピックアップレンズやディスクの汚れの場合が多いのでまずはこの点を疑おう。
でも場合によっては汚れを取るだけでなく修理が必要な場合も。
特に愛着のあるプレーヤーだと何としても修理をしたいもの。
このようなときには、とりあえず業者に問い合わせてみよう。
愛着がわくほど長く使っていれば、その間に純正部品の生産が終了してしまうこともある。
それでも別の部品を使って修理を行える可能性があるので、あきらめる前に業者への相談をすることをお勧めするよ☆-( ^-゚)v