防災のために水をポリ容器などで保存しておくという方も多い。
でもイザというとき使おうとしたら、容器の中に黒い物体が浮いているのを発見した──(*≧д≦)
さすがに、このような状況では使うのには勇気がいる。
では、こんな状態になるのを防ぐにはどのような対策をしておくといいのだろう?
今回は水道水を保存するポイントについてお伝えする。
水道水の保存できる期間
水道水は保存できる期間が限られている。
これは水道水そのものは腐らないけど、中で細菌が繁殖するなどしてしまうため。
そして細菌などの繁殖は、水道水に含まれる塩素が薄れた頃から始まる。
よって水道水の保存できる期間というのは、塩素が薄れるまでとなる。
なお塩素は色々な要素が薄れる原因になる。
日光に当たるのも原因だし、時間の経過によっても薄れる。
具体的な水道水の保存できる期間
水道水の保存は、直射日光を避けることが大前提。
限られた量であれば冷蔵庫(4度設定)に保存。この場合は1ヶ月以上の保存が可能。
大量であれば冷暗所で保存することになる。この場合は約1週間から2週間ほどの保存が可能。
日陰であれば4日程度の保存が可能。
理想は冷蔵庫での保存
水道水を保存するのなら、理想は冷蔵庫での保存となる。
でも大量の水道水を保存する場合、冷蔵庫の中だとスペースの都合上無理。
だから次善策として、大量の水道水の場合は冷暗所での保存となる。
冷暗所とは?
冷暗所というのは、室内+温度が常に一定+温度が低め+直射日光が当たらない。これらの条件を満たした場所のこと。
一軒家であれば、軒下、床下など。
マンションやアパートであれば玄関、流しの下など。
ただこれらの冷暗所は、湿気の溜まりやすい状況になっていることも多い。
このため場合によっては、風通しを良くする工夫をしたり、除湿剤の使用を考えてみてもいいかもしれない。
塩素が残っているから水道水は保存できる
残留塩素は水道水のカルキ臭の原因となる。
だから煮沸をするなどして塩素を取り除けば、カルキ臭のない美味しい水になるということ。
でも残留塩素があるからこそ、微生物や細菌が水道水の中で増えるのを防ぐことができる。
よって煮沸をするなど、残留塩素を無くす行為は避けた方がいい。
あと浄水器の中には残留塩素を除去してしまうものもある。
だから浄水器は使わず、容器へは水道の蛇口から直接注ぐようにした方がいい。
水道水を容器に保存する具体的な方法
水道水を保存する場合、気を付ける点は大きく分けて2つある。
それは──
- 塩素が減らないようにする
- 細菌や微生物が入らないようにする
──この2つ。
水道水を保存するのに使う容器
水道水を保存するのに使う容器は、フタをすることのできる清潔な物。
事前にしっかりと洗った、ポリタンクやペットボトルが使われることが多い。
この容器の中に、口元いっぱいまで水道水を入れてふたをしっかりと閉めればいい。
口元まで水を入れるのは、なるべく細菌や微生物が繁殖する原因となる空気に触れさせないため。
あと容器には、ラベルを貼って何日に保存をし開始したかを記入しておくと便利。
保存する水道水の量
保存水道水の1日に使う量は、大人1人あたり3リットルが一般的。
この量は本来であれば2リットルが必要だけど、そこに余裕を持たせた量となっている。
ちなみに1歳未満であれば、1日あたり1人1リットルとされている。
保存するときには工夫を
水道水を保存するとき、冷蔵庫に入れて置ける量には限度がある点に注意をしたい。
だから水道水を保存する目的を明確にすると良い。
例えばトイレ用であれば、飲み水のような安全性はいらないから冷暗所に置けばいい。
もちろん飲み水の安全性は高い必要があるから、冷蔵庫に入れたり、冷暗所に置いた場合は短期間で交換するなどする必要がある。
水を長期間保存するのなら
水道水の保存できる期間は長くない。
だから長期間の保存が可能な、市販されている水と水道水とを並行して保存しておくという選択肢も良いかもしれない。
飲み水に関しては長期的に保存可能な市販されている水。
そして多少は古くなってもいい水は、水道水を保存することでまかなう。
理想としては全て飲める水がいいけど、そうすると定期的に捨てる水が多くて管理が大変になってしまう。
かといって長期的な保存が可能だからと言って市販の水ばかり揃えれば予算が──。
もちろん全て水道水でもいいけど、市販の水と水道水とを使い分けるという手もある事は覚えておいた方がいいかもしれない。
おわりに
水道水は、置いておく場所によって保存できる期間が違ってくる。
大量に置いておく場合は、どうしても冷蔵庫のような理想的な場所を用意するのは難しい。
だから冷暗所などに置いておく必要がある。
この場合は、保管できる期間を超えたら大量の水を処分することに──。
その作業は、けっこう大変。
また保管した水を飲むときには、容器に直接口をつけずコップなどに水をうつしてから飲む。
これは容器に直接口をつけると、そこに細菌がついて繁殖する原因になってしまうから。
このように保管をする段階だけでなく、保管後にも気を付けなければならない点があるので注意をしたい。