チョコレートは、バレンタインでなどでおなじみのお菓子。
材料や形などの違いから、色々な口溶けを楽しめるのが特徴。
でもチョコレートは種類がとても多く、食べてみたら思っていたのと違う……となることも多い。
だからチョコレートを食べる機会が多い場合は、基本的な種類を知っておいたほうが良いかもしれない。
そんなわけで今回のリサーチでは、チョコレートの代表的な種類や意味などを一覧にしてみた。
チョコレートの種類一覧|まずは判断基準
チョコレートの種類を分けるとき、4つの判断基準が存在する。
種類について調べるのなら、判断基準となる4つの違いを知っておくとよいのではと思う。
- チョコ作りに欠かせない材料の違い
○カカオやミルクの含有量など
○どのようなチョコの種類があるのか?
→ビターチョコレート
→ミルクチョコレート
→ホワイトチョコレート
→クーベルチュールチョコレートなど - 特別な材料を使う
○どのようなチョコの種類があるのか?
→ナッツ類を使ったチョコレート
→生クリームチョコレートなど - 形に工夫がある
○どのようなチョコの種類があるのか?
→プラリネ
→ガナッシュ
→ロシェなど - カカオの産地
○どのようなチョコの種類があるのか?
→ベルギー
→ガーナ
→ベネズエラ
→エクアドルなど
上記4つの特徴から、チョコレートの種類が分けられている。
チョコレートの種類一覧|チョコ作りに欠かせない材料の違い
チョコレートの最も基本的な種類は、チョコ作りに欠かせない材料の違いから分けられたもの。
この場合はチョコレートづくりに欠かせない、カカオやミルクの種類や含有量などによって、チョコレートの名前が変わってくる。
- ホワイトチョコレート
○カカオバターという油分を使う
→カカオバター+砂糖+乳成分が基本材料
○特徴
→見た目が真っ白
→チョコの色となるカカオマスを使わないため
→チョコレート特有の苦みがない
→優しい??溶け
→カカオバターの溶融温度が35℃であるため - ミルクチョコレート
○カカオマス+砂糖+乳成分で作られる
○特徴
→日本で最も普及しているチョコレート
→ビターチョコよりも優しい味
→ミルクが入っているため - ビターチョコレート(ブラックチョコレート)
○カカオマス+微量の砂糖+カカオバターで作られる
→ミルクは使われない
○特徴
→海外ではダークチョコという名前が一般的
→製菓用の場合はスイートチョコとも呼ばれる
→カカオの香りや味を楽しめる
→カカオが何%かで味が大きく変わる
→苦めのチョコがほとんど
→粉っぽいチョコもある - 4番目のチョコレート
○後述
上記がチョコレートの基本的な種類。 ちなみに甘さは──
- ホワイトチョコレート(最も甘い)
- ミルクチョコレート(二番目に甘い)
- ビターチョコレート(甘くない)
──このようになっている。
4番目のチョコレートについて
最近になり、4番目のチョコレートを自称するお菓子が登場した。
それはルビーチョコレートとブロンドチョコレート。
なぜ2種類あるのかというと、どちらのメーカーも同じ時期に4番目のチョコレートだと主張したから。
でも現状の日本だと、ルビーチョコレートを4番目だと扱うことが多い。
基本的なチョコレートの種類をもう少し詳しく
チョコ作りに欠かせない材料で分ける、最も基本的なチョコの種類は先に書いた通り。
でも実際は、もう少し詳しく分けることができる。
- ビターチョコレート
○別名ブラックチョコレート、ダークチョコレート
○苦みが強い
○砂糖や粉乳を微量しか使わない
→もしくは全く使わない - スイートチョコレート
○粉乳を含まない
→砂糖は少し使う - セミスイートチョコレート
○若干の粉乳を使う
→ミルクチョコレートよりもは少な目 - ミルクチョコレート
○日本で最も一般的なチョコレート
○粉乳と砂糖が使われている - ハイミルクチョコレート
○粉乳と若干の非脂肪カカオ分が含まれる - ホワイトチョコレート
○粉乳が含まれる
○カカオ成分はココアバターだけを使っている - ブロンドチョコレート
○基本はホワイトチョコレートと同じ
→粉乳が含まれる
→カカオ成分はココアバターだけを使っている
○違いは焙炉を使った点
→焙炉を使い高温で熱して粘性を高めてある
○粉乳が配合されている - ルビーチョコレート
○選りすぐりのカカオ豆を使っている
→ルビーカカオと呼ばれるカカオ豆
○着色料を全く使っていない
○カカオの赤色成分がチョコの色となっている
→チョコが赤い
上記のうちブロンドチョコ以外は、チョコ作りに欠かせない基本的な材料の違いで区別されている。
一方でブロンドチョコだけは、焙炉を使う製法によってほかのチョコと区別されているのが分かる。
この基本的な材料の違いによる区別をまとめたこの章に入れるべきか迷ったけど、第4のチョコであると主張しているのだから、この章に入れることにした。
よってこの記事では、形式上チョコ作りに欠かせない基本的な材料の違いに入れてあるけど、ブロンドチョコは例外的に入れてあると考えてほしい。
チョコレートの種類一覧|特別な材料を使った区別
チョコレート作りで基本となる材料は、カカオ、砂糖、乳成分。
これら以外の材料を使ったチョコレートは、別の名前で呼ばれることが多い。
そういったチョコレートの中で、特に有名なのは以下の3つ。
- ガナッシュ
○チョコレートに生クリームを加えている
○滑らかな口溶けが特徴
○ボンボンチョコラの多く
→ガナッシュをコーティングして作られている - 生チョコレート
○ガナッシュをそのまま食べられるようにした
○日本発祥のチョコレート - ジャンドゥーヤ
○ナッツ類を細かく粉にした物が混ぜられている
○イタリア発祥のチョコレート
○香ばしいのと柔らかさが特徴
色付きのチョコもここに分類される
特別な材料を使ったチョコで身近なのが、色のついたチョコレート。
ピンク、青、オレンジなどは、ホワイトチョコレートにフレーバーで色を付けて作られる。
これも特別な材料を使ったということで、このカテゴリーに分類できる。
チョコレートの種類一覧|形による区別
チョコレートは、形に特別な名前が付けられている。
この形の名前が、チョコの名前として扱われることも多い。
チョコの形別の一覧
基本となる形は板状。
チョコレートが板状となったとき、キャレ、タビレット、バーの3種類のどれかで呼ばれる。
さらにボンボンショコラ、トリュフという名前の形がある。
これら5種類が特に有名なチョコの形。
またこれらの形の名前が、チョコの名前として扱われることも多い。
- キャレ
○四角という意味がある
○正方形
○サイズはcmほど
○厚さは2~3mm
○トッピングされることは少ない
→シンプルなチョコとして扱われることが多い
○薄くて歯ごたえもあまりない - タブレット
○板という意味がある
○サイズに関係なく板状のチョコ全てを指す
○一般的には4.5cm~のチョコが多い
→でも製菓用のチョコは2cmほど
→製菓用のチョコの場合は薬を指すタブレットが語源 - バー
○棒という意味がある
○チョコバーと呼ばれることが多い
→スニッカーズなど
○最近はBean to Barという製法のチョコもチョコバーと呼ばれる
上記の3種類が、形の基本。
他にも以下のような形がある。
- ボンボンショコラ
○ベルギーではプラリーヌと呼ばれる
○周りを固いチョコでコーティングした物を指す
→中にトロッとしたお酒入りのチョコは一部
→一般的には柔らかな物をコーティングする
→ガナッシュやクリームなど
○ショコラティエの腕が試されるチョコだとされる
○トリュフもこの一種だとされる - トリュフ
○語源は高級食材のキノコであるトリュフ
○丸く小さなチョコであれば全てトリュフと呼べる
豆知識|○○ボンボン
ウイスキーボンボンやワインボンボンのように、○○ボンボンという名前のお菓子。
元々は○○ボンボンという名前のお菓子は、砂糖を殻のように整形して中にお菓子を指す。
だから本来は、ボンボンショコラと○○ボンボンは違うお菓子。
チョコレートの種類一覧|カカオの産地
チョコレートの名前は、使われているカカオの産地によって変わることがある。
有名なところでベルギーチョコ。
ベルギーチョコは、ベルギーのカカオを使っているからこう名付けられている。
他にも、以下の産地のチョコがカカオの産地によって名前が付けられる代表格。
- ベルギー
- ガーナ
- フランス
- ベネズエラ
- エクアドル
これらの産地によって区別されるチョコは、その国独自のチョコレートの特徴を持っていることも多い。
例えば、その国でとれる果物を使ったり、国の象徴的な物を象ったり。
このように国際色豊かなチョコが多くある。
チョコレートの種類に関する豆知識
チョコレートの種類については、これまで述べた通り。
他にも色々な種類があるけど、基本となるのはこれらのチョコではないかと思う。
ここでは、チョコレートの種類について混乱しやすいチョコについてお伝えする。
お伝えするのは、クーベルチュールチョコレートとブラックチョコレート、それとチョコレートと準チョコレートの違いについて。
クーベルチュールチョコレート
クーベルチュールチョコレートという言葉は、コーティング用のチョコレートという意味を持っている。
コーティング後に表面に艶が出るように、カカオバターやカカオ分の割合が調整するため手間がかかっている。
このため高級なチョコというイメージがあるけど、あくまで製菓用。
通常の、そのまま食べられるチョコレートと同列に扱うわけにはいかない。
国際規格CODEXによって定められている
どのようなチョコをクーベルチュールチョコレートと呼べるかは、国際規格CODEXによって定められている。
とはいえ国際規格CODEXには強制力はないので、あくまで推奨されている規格。
クーベルチュールチョコレートと名乗れば、それが通ってしまうというのが現状。
では国際規格CODEXでは、どのようなチョコレートがクーベルチュールチョコレートと名乗れるとしているのかというと──。
- カカオバターを31%以上
- カカオ分が35%以上
上記の条件を満たしていることが、クーベルチュールチョコレートであるとしている。
ちなみに一般的なチョコレートは──。
- カカオバター18%以上
- カカオ分35%以上
この条件を満たすことで、チョコレートと名乗れるとしている。
ブラックチョコレート
ブラックチョコレートは、苦めのチョコレートのことを指す。
基本として作るのにつかわれる砂糖や乳製品が少ないものを、ブラックチョコレートと呼んでいる。
でもメーカーごとに、砂糖や乳製品がどの程度までならブラックと呼ぶかという基準が違う。
だから区分がとても曖昧なチョコだといえる。
例えば明治製菓のホームページだと、ブラックチョコレートを”乳製品の量を少なくしたチョコレート”としている。
(明治製菓のブラックチョコには全粉乳が入っているものが多い)
日本チョコレート・ココア協会であれば、ブラックチョコレートを”ミルクの入らないチョコレート”としている。
このようにブラックチョコレートには、色々な主張が存在している。
チョコレートと準チョコレートの違い
チョコレートに似た言葉に、準チョコレートという言葉がある。
このチョコレートとチョコレートの違いは、チョコレート類の表示に関する公正競争規約によって定められている。
チョコレート類の表示に関する公正競争規約は、チョコレートのルールブックとも呼ばれているので多くの人がこの区別に従っている。
- チョコレートは、ココアバターが18%以上配合、水分が3%以下。
- 準チョコレートは、ココアバターが3%以上配合、水分が3%以下。
このような感じで、ココアバターの配合量に圧倒的な違いがある。
当然食べたときの感じも違っていて、チョコレートはカカオ成分が多いのでカカオの香りやカカオバターのまろやかさを楽しめる。
一方で準チョコレートは、カカオ成分が少ないため苦みが少ない。このため甘みが強く感じられる傾向にある。
チョコレートの種類で特にカロリーが低いのは?
チョコレートのカロリーは、少し意外な感じになっている。
最もカロリーが低い傾向にあるのは、ミルクチョコレート。
ビターチョコレートの方が、ミルクチョコレートよりもカロリーが高くなる傾向にある。
このように甘さが強めのミルクチョコレートの方が、カロリーが低い傾向にある。
なぜミルクチョコのカロリーが低いのか?
なぜミルクチョコのカロリーが低いのかというと、それはカカオマスの量が関係している。
カカオマスは、チョコレートの基本的な原料。
このカカオマスは植物性油脂が、とても多いことで知られている。
植物性油脂が多いため、カカオマスを多く使っているビターチョコの方が高カロリーになりやすい。
ホワイトチョコレートのカロリーは?
ホワイトチョコレートのカロリーは、案の定というかとても高い。
このホワイトチョコには、カカオマスは使われていない。
でもココアバター、砂糖、乳製品といった高カロリーな原料を使っているためカロリーは高い傾向にある。
終わりに
今回は、チョコレートの代表的な種類を一覧にしてみた。
でもチョコレートの種類というのは、かなり曖昧。
メーカーごとにチョコレートの分け方が違うことも多々ある。
だから好みのチョコを探す場合は、やはり原材料を確認することが必須になるのではないかと思う。