ボタン電池

ボタン電池は、色々な物に使われていますよね。

子供のおもちゃ~iphonまで本当に色々と……。

 

そんな活躍の幅の広いボタン電池ですが、普通の電池と比べると馴染みの薄い存在かもしれません。

今回は、そんなボタン電池を選ぶのに必要な、記号、種類、使い分けといった情報をお伝えさせて頂きます。。

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ボタン電池の欠点

ボタン電池はとにかく種類が多い!

そして取扱店が少なく在庫も少ない!

また小さなボタン電池でも、200円~800円と高額!

なによりも致命的なのが、ボタン電池に刻まれた、記号や数字の意味がわかりにくいこと!

 

そんなボタン電池に刻まれた、記号などは何を意味しているのでしょうか?

まずは、ボタン電池に刻まれた記号についてお伝えさせて頂きます。

 

ボタン電池の記号や数字の意味

ボタン電池

SR1130などと、ボタン電池には刻まれています。

このアルファベットと数字には、それぞれに意味があります。

 

今回の場合は──

S=電池の種類(酸化銀電池)
R=電池の形状(R:円筒 F:角型)
1130=電池のサイズ(直径11mm 厚さ3.0mm)

──と、なっています。

 

ボタン電池の種類を表す記号について

先の例であれば、SR1130のSRの部分はボタン電池の種類を表しています。

では代表的な種類の記号が何を表しているのかというと──

 

代表的なボタン電池の記号と種類
  • SR:ボタン電池:酸化銀電池
  • PR:ボタン電池:空気亜鉛電池
  • LR:ボタン電池:アルカリ電池
  • GR:コイン電池:酸化銅リチウム電池
  • CR:コイン電池:二酸化マンガンリチウム電池
  • BR:コイン電池:フッ化黒鉛リチウム電池
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表記の違うボタン電池は、互換性があるかも

LR1130型と表記されるボタン電池は、ドイツ・ヴィニック社製の型番号。

LR1130型の国内産のボタン電池と互換性がありどちらも使えます。

また、AG10、G10A、GP189、LR54も、同規格の他社製品で互換性があります。

他にも、互換性のあるボタン電池はいくつも存在します。

 

互換性がある代表的なボタン電池
  • CR1620は以下の4種類と互換性があります
     ○SB-T17
     ○ECR1620
     ○DL1620
     ○280-280
  • CR2025は以下の4種類と互換性があります
     ○SB-T14
     ○GPCR2025
     ○ECR2025
     ○DL2025
  • CR2032は以下の4種類と互換性があります
     ○SB-T51
     ○GPCR2032
     ○ECR2032
     ○DL2032
  • LR41は以下の6種類と互換性があります
     ○V3GA
     ○RW87
     ○L736
     ○GP192
     ○G3A
     ○192
  • LR44は以下の9種類と互換性があります
     ○V13GA
     ○RW82
     ○PX76A
     ○L1154
     ○GPA76
     ○G13A
     ○AG13
     ○A76
     ○A76
  • SR-44は以下の9種類と互換性があります
     ○V76PX
     ○V357
     ○V13GS
     ○SG13
     ○S1154
     ○MS76
     ○GPS76E
     ○G13
     ○EPX76

 

ボタン電池の互換性を表にしてみると?

表1

ボタン電池互換性のある電池使用する電化製品の例
CR1620SB-T17, ECR1620, DL1620, 280-280小型リモコン、電子機器、時計
CR2025SB-T14, GPCR2025, ECR2025, DL2025車のリモコンキー、電子体温計、計算機
CR2032SB-T51, GPCR2032, ECR2032, DL2032健康管理機器、計算機、リモコン
LR41V3GA, RW87, L736, GP192, G3A, 192小型時計、電子おもちゃ、計算機
LR44V13GA, RW82, PX76A, L1154, GPA76, G13A, AG13, A76, A76時計、計算機、電卓、電子おもちゃ
SR-44V76PX, V357, V13GS, SG13, S1154, MS76, GPS76E, G13, EPX76時計、カメラ、測定機器

 

表2

ボタン電池互換性のある電池使用する電化製品の例
CR1616ECR1616, DL1616, BR1616, L1154小型リモコン、計算機、時計
CR2450BR2450, DL2450, ECR2450, L2450健康管理機器、電子体温計、センサー
CR2032SB-T51, GPCR2032, ECR2032, DL2032健康管理機器、計算機、リモコン
CR1225ECR1225, DL1225, BR1225, SB-T19小型リモコン、電子機器、計算機
LR43V3GA, RW88, L736, GP43, G3A小型時計、電子おもちゃ、計算機
LR44V13GA, RW82, PX76A, L1154, GPA76, G13A, AG13, A76, A76時計、計算機、電卓、電子おもちゃ
SR626SWSR626, SR626W, AG4, 377, 376時計、計算機、電子おもちゃ
SR927SWSR927, SR927SW, AG7, 395, 399時計、計算機、電子機器
SR41SR41W, SR41SW, AG3, 392, 393時計、電子機器、計算機

 

 

ボタン電池の互換性について

ボタン電池に互換性があるかどうか判断には、以下の4つの要素が一致しているかどうかが重要です。

そして下記4つの要素が全て一致すれば、互換性があると判断されます。

  • 形状とサイズ
    電池が機器に収まる大きさであることが必要です。
    なお形状は主にコイン型と角型の2種類あります
  • 電圧
    機器が必要とする電圧と一致していることが必要です。
    ボタン電池の一般的な電圧は1.5V、3V、5Vです。
  • 容量
    機器が必要とする容量を満たしていることを確認する必要があります。
    容量はmAh(ミリアンペア時)で表されます。
  • 化学組成
    互換性のある化学組成の電池であることを確認する必要があります。
    ボタン電池の一般的な化学組成はリチウムマンガン、アルカリマンガン、酸化銀です。

 

補足

  • メーカーや型番が異なっていても、上記の要素が一致すれば互換性があります。
  • 一部の機器では、特定のメーカーや型番の電池しか推奨されていない場合があります。
  • 互換性があっても、性能や寿命が異なる場合があります。

 

CR1620というボタン電池とSB-T17というボタン電池が互換性があるかどうかを確認するには、以下の要素を比較する必要があります。

 

  • 形状とサイズ: どちらもコイン型で、直径16mm、厚さ2mmであることを確認します。
  • 電圧: どちらも3Vであることを確認します。
  • 容量: どちらも750mAhであることを確認します。
  • 化学組成: どちらも二酸化マンガンリチウムであることを確認します。

 

上記の要素が全て一致するため、CR1620とSB-T17は互換性があると判断できます。

 

代表的なボタン電池の基礎知識

ボタン電池の中でも、特に馴染みの深い規格についてここではまとめてさせて頂きます。

 

代表的なボタン電池の基礎知識
  • LR44ボタン電池
     ○もっとも多く使われているボタン電池
     ○ゲーム機やカメラに使われている
     ○値段は1個につき100円前後
     ○コンビニなどでも売られている
  • LR41ボタン電池
     ○体温計、カメラなどに使われている
     ○値段は1個につき200円前後
  • SR44ボタン電池
     ○酸化銀電池であり長持ちする
     ○値段は1個につき400円前後
     ○R44電池では動作しない機器もあるから注意
  • SR626SWボタン電池
     ○小型の置時計などに使われている

 

ボタン電池使用上の注意

ボタン電池のサイズがあったとしても、種類が違うと使えない場合があります。

またボタン電池はデリケートな電池だから取り扱いには注意しましょう。

最低でも、以下の点には気を付けよう。

 

ボタン電池使用上の注意
  • テスターで計らない
     ○ボタン電池は電池容量が小さい
       →針式テスターを使うと電池を消耗する
         針式のテスターで計ると大きな電流が流れるため
     ○ショート状態になることもある
  • 複数個を裸で持ち歩かない
     ○ショートする可能性がある

 

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ボタン電池の捨て方はセロハンテープが肝

ボタン電池の捨て方は、電気店なんかで回収するという形をとられています。

このボタン電池の捨て方で重要となるのが、+面と-面の電極にセロハンテープを貼ることです。

 

なぜ電極にセロハンテープを貼るのか?

電池の端子部にセロハンテープを貼って電流が伝わるのを避けないと、電池の破裂や発火の可能性が残るからです。

少し電池に容量が残っていたため、他の電池や金属と接触した際にショートして、発火や破裂したという事例がいくつか存在するので、セロハンテープを貼ることを徹底しましょう。

 

なぜセロハンテープを使うのか?

セロテープ

セロハンテープ(セロテープ)は、電気を通さない絶縁性が高い材料です。

 

ですが他にも絶縁性の高い材料はあります。

それなのに、なぜボタン電池は他の材料ではなくセロハンテープでの絶縁が一般的になっているのでしょうか?

 

その理由はボタン電池を回収するボックスは、電池を放り込む穴がギリギリのサイズである場合が多いからです。

このため薄いセロハンテープでないと、電池を回収ボックスに入れることができないので、ボタン電池にはセロテープが使われるのです。

 

ボタン電池の回収ボックスのある場所

電気店、眼鏡店、ホームセンターなどにボタン電池の回収ボックスはあるります。

しかし全てのお店にあるわけではなく、協力店舗や協力施設といった限られた場所のみです。

またお店によって、回収しているボタン電池のサイズが違う場合もあるので注意が必要です。

 

ボタン電池の回収ボックスを使えるタイミング

ボタン電池の回収ボックスは、お店によっては特別なタイミングでしか使えない場合があります

中には電池を買い替えたときだけ、ボタン電池の回収ボックスを使えるというお店も──。

このような場合もあるので、ボタン電池の回収ボックスを利用する前には、注意書きが近くにないか? またはお店の人に尋ねるなどした方がいいでしょう。

 

ボタン電池が回収される理由

ボタン電池は鉛や水銀を含むことがあり、適切に処分されないと環境汚染の原因になります。

使用済みの電池は各地の回収場所に持ち込み、適切なリサイクル処理を受けることが重要です。

また、近年では環境に優しい素材を使用した電池や再充電可能な電池の利用が推奨されています。

 

ボタン電池とコイン電池の見分け方

ボタン電池

ボタン電池に似た製品の一つに、コイン電池があります。

コイン電池の種類を確認するためには、形状と型番に注目するようにしましょう。

 

ただし型番に関しては、注意が必要です。

海外製品や補聴器に使われる空気亜鉛電池などには表記されていない可能性があるからです。

 

ボタン電池とコイン電池の見分け方
  • コイン形電池
     〇自治体のごみステーションで回収
     ○硬貨のような形状
      →薄くて平らな円形
     ○型番はCR、BRなどから始まる
  • ボタン電池
     〇電気店などのボタン電池回収缶で回収
     ○Yシャツのボタンのような形状
      →小さくて丸みのある円形
     ○型番はLR、SR、PRなどから始まる

 

ボタン電池の寿命と交換時期

ボタン電池の寿命は通常1〜3年ですが、使用頻度や環境によって異なります。

たとえば、高温多湿の環境では寿命が短くなりやすいです。

一般的に、デバイスの動作が不安定になったり、電池残量が低下している場合は交換時期のサインです。

交換時には必ず同じ型番の電池を使用し、古い電池は適切に処分するようにしましょう。

 

ボタン電池の選び方【上級編】

ある程度ボタン電池の選び方になれたら、さらに上を目指して、以下の点を考慮すると良いでしょう。

 

  • 放電特性: 連続使用やパルス電流など、使用する機器に応じた放電特性を持つ電池を選ぶことが重要です。
  • 自己放電率: 自己放電が少ない電池は長期保存に適しています。特に、長期間使用しない場合でも電池が劣化しにくいものを選ぶと良いでしょう。
  • 動作温度範囲: 極端な温度環境での使用を予定している場合は、広い温度範囲で動作可能な電池を選びましょう。
  • 安全基準: 各国の安全基準を満たしている電池を選ぶことで、より安全に使用することができます。

 

ボタン電池の安全な保管方法

ボタン電池を安全に保管するには、以下の点に注意してください。

 

  • 小さな子供の手の届かない場所に保管: 誤飲の危険があるため、子供がアクセスできない場所に保管することが重要です。
  • 適切な保管環境: 電池は乾燥した涼しい場所に保管し、直射日光や高温多湿を避けましょう。湿気が多い場所では腐食が進むことがあります。
  • 絶縁対策: 電池同士が接触しないように個別に包むか、専用のケースに保管すると、短絡による事故を防ぐことができます。

 

ボタン電池のトラブルシューティング

ボタン電池に関連するトラブルとその対策は以下の通りです。

 

  • 液漏れ: 液漏れが発生した場合、すぐに電池を取り外し、接触した部分を水で洗い流してください。手に触れた場合は、すぐに石鹸と水で洗い流しましょう。
  • 誤飲: 直ちに医療機関を受診し、飲み込んだ可能性のある電池の型番を医師に伝えましょう。飲み込んだ電池がどこにあるかを確認するため、X線検査が必要になることがあります。
  • 膨張: 膨張した電池は即座に使用を中止し、安全な場所に保管して専門業者に処分を依頼してください。火災の危険があります。
  • サビや腐食: 電池の端子にサビや腐食が見られる場合、清掃が必要です。適切なクリーナーを使用し、金属ブラシで軽く磨きましょう。

 

ボタン電池の豆知識

ボタン電池には興味深い豆知識がたくさんあります。

例えば、ボタン電池の歴史は20世紀初頭に遡り、当初は時計や補聴器用として開発されました。

世界最小のボタン電池は直径2mm以下のサイズで、超小型機器に使用されています。

また、製造工程では高い精度が求められ、微細な部品が組み合わさって製造されます。

最後に、ちょっとしたクイズを以下に出題してみましょう。

 

ボタン電池の豆知識 Q&A クイズ

Q1: ボタン電池が初めて登場したのはいつですか?

A. 19世紀初頭
B. 20世紀初頭
C. 21世紀初頭

Q2: 世界最小のボタン電池の直径はおおよそどれくらいですか?

A. 1mm
B. 2mm
C. 3mm

Q3: ボタン電池の製造にはどのような精度が求められますか?

A. 低い精度
B. 中程度の精度
C. 高い精度

Q4: ボタン電池の製造にはどのような部品が使われることが多いですか?

A. 大型部品
B. 微細な部品
C. 樹脂部品

Q5: ボタン電池に含まれる重要な物質は何ですか?

A. 電解質
B. 鉛
C. 銅


解答

  1. B. 20世紀初頭
  2. B. 2mm
  3. C. 高い精度
  4. B. 微細な部品
  5. A. 電解質

終わりに

ボタン電池は、身近なんだけど馴染みは薄い電池。

普通の単三電とかは、馴染みがあるんだけど、いまいち影が薄い印象があります。

 

そんなボタン電池の厄介な所は、表記の違う電池どうしの互換性。

これは、かなり分かりにくい部分です。

ですから、この互換性については、慎重に調べて使うようにしましょうね☆-( ^-゚)v

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