今日は、2023年6月28日水曜日です。
今回は、学校の理科実験で多発する集団の救急搬送について、少し深堀してみようと思います。
2023年6月28日水曜日のトップニュース
学校の理科実験で多発する集団の救急搬送についての前に、まずは今日のトップニュースをまとめてお届けします。
簡潔に要約してあるので、お気軽にご覧ください。
- 大谷翔平、投打で大活躍!27、28号ホームランと7勝目を記録
メジャーリーグのエンゼルスで活躍する大谷翔平選手が、投打で大活躍しました。27日(日本時間28日)のレイズ戦では、先発投手として6回を投げて2失点で7勝目を挙げました。打者としても4打数2安打2打点で、27号と28号のホームランを放ちました。これで、メジャーの本塁打王争いでは単独トップに立ちました。大谷選手は、史上初の投打でオールスターに選出される可能性が高まっています。
- タンデム自転車、東京も7月から公道走行可能に 視覚障害者らの利用に期待
タンデム自転車とは、前後に2人が乗れる自転車のことです。これまで、東京都ではタンデム自転車の公道走行が禁止されていましたが、7月1日から解禁されます。これは、視覚障害者や高齢者などがタンデム自転車を利用して交通やレジャーの手段とすることを促進するための措置です。タンデム自転車は、健常者と障害者や高齢者が一緒に乗れることで、コミュニケーションや健康増進にも効果があるとされています。
- 学校の理科実験で多発する集団の救急搬送 硫化水素の発生実験で換気不足が原因か
学校の理科実験で、硫化水素の発生実験を行った際に、生徒や教員が頭痛や吐き気などの症状を訴えて救急搬送される事故が多発しています。硫化水素は、有毒なガスであり、吸い込むと中毒や死亡に至る恐れがあります。発生実験では、硫化鉄や硫酸などを使って硫化水素を生成しますが、換気不足や適切な保護具の着用がなされていない場合には危険です。文部科学省は、学校に対して安全対策の徹底を求めています。
- ロシア当局、ワグネル創設者を捜査 ベラルーシで拘束されたロシア人傭兵の関係者か
ロシア当局は、ロシアの民間軍事会社「ワグネル」の創設者とされるプリゴジン氏を、テロ活動の準備や資金提供などの容疑で捜査していることがわかりました。プリゴジン氏は、ロシア政府と密接な関係があるとされる実業家であり、シリアやリビアなどの紛争地域で傭兵活動を行っているとされるワグネルのバックにいると噂されています。プリゴジン氏は、昨年8月にベラルーシで大統領選挙が行われた直前に、同国で拘束された33人のロシア人傭兵の関係者だと疑われていましたが、これを否定しています。しかし、ベラルーシ当局は、プリゴジン氏が同国内でテロ活動を計画していたとして捜査を開始しました。そして、今月26日には、プリゴジン氏がベラルーシに移送されたことが明らかになりました。これは、ロシア政府と対立するウクライナ政府との交渉の一環とみられています。ウクライナ政府は、プリゴジン氏を国際指名手配しており、彼を引き渡すよう求めています。
学校の理科実験で多発する集団の救急搬送
学校の理科実験で多発する集団の救急搬送。
このような事故は、5~6月に少なくとも秋田、茨城、愛知、福岡、埼玉の5県で7件が確認され計71人が搬送されたと報道されています。
また、日本中毒情報センターによると、硫化水素を発生させる理科の実験中の事故の相談は2018年以降に寄せられた全22件のうち、15件が5月に集中していたというデータも。
この時期に多発する理由について、全国中学校理科教育研究会会長で、東京都八王子市の市立中で校長を務める大熊一正さん(60)は「教科書に沿って授業を進めれば、実験をやる時期が多くの学校で5月になる」と解説します1。
硫化水素を発生させる実験はなぜ必要なのか?
多くの教育関係者は「身近にある危険を身をもって学ぶためだ」と口をそろえて語るそうです。
硫化水素は、火山や温泉地帯や汚水などからも発生する気体であり、金属精製や有機合成などにも使われる物質。
その特徴的な臭いや性質を知っておくことは、硫化水素中毒を予防する観点からも貴重な体験です。
しかし、この実験にはリスクも伴います。
硫化水素のリスク
硫化水素は空気と混ざると爆発する危険性もあります。
また、臭いに慣れてしまうと、感覚が鈍くなって危険を察知できなくなることも。
そのため、硫化水素を発生させる実験では、換気や保護具の着用などの安全対策が必要です。
文部科学省は、2018年に「硫化水素の発生実験に関する注意事項」を公表し、学校に対して以下のような指示を出しています。
- 実験は教員が指導し、生徒は見学するだけにする
- 実験は屋外や換気扇のある室内で行う
- 実験中はガスマスクやゴム手袋などの保護具を着用する
- 実験後は硫化水素を中和し、廃液や廃棄物を適切に処理する
しかし、これらの指示が守られていない場合が多いようです。
事故が起きた学校では、実験を生徒に任せたり、換気が不十分だったり、保護具を着用しなかったりしたことが報告されています。
また、教員自身が硫化水素の危険性や対策について十分に理解していないことも問題です。
このような事故を防ぐためには、教員の安全教育や研修の充実が必要です。
また、生徒にも硫化水素の危険性や対策についてしっかりと教えることが大切です。
理科実験は、科学的な知識や興味を育む貴重な機会ですが、安全第一で行わなければ意味がありません。
硫化水素中毒の症状や応急処置について
最後に硫化水素中毒の症状や応急処置について紹介しています。
これは、万が一に備えて知っておくべき重要な情報です。
硫化水素中毒とは、硫化水素を吸い込むことで起こる中毒症状のこ。
硫化水素は、血液中のヘモグロビンと結合してシアノーゼ(皮膚や粘膜が青くなる現象)を引き起こしたり、神経系や呼吸器系に障害を与えたりします。硫化水素中毒の症状は、以下のようなものです。
- 硫化水素濃度が低い場合
頭痛・めまい・吐き気・嘔吐・咳・目や喉の刺激・呼吸困難・倦怠感・食欲不振など - 硫化水素濃度が高い場合
意識障害・昏睡・痙攣・呼吸停止・心停止など
硫化水素中毒に遭った場合の応急処置は、以下のようなものです。
- 硫化水素から離れるか、換気をする
- 意識がある場合は、安静にして呼吸を整える
- 意識がない場合は、人工呼吸や心臓マッサージを行う
- 速やかに救急車を呼ぶ
※この応急措置については、万全を期すため医療機関の確認した方がが良いでしょう。
硫化水素中毒は、早期発見と早期治療が重要です。
硫化水素の臭いに気づいたら、すぐに安全な場所に避難しましょう。